フィトンチッド普及センター試験研究事業
アグロフォレストリー荒川村プロジェクト試験報告その1
木酢液のケナフに対する発芽及び成長促進作用


 既述の通り、本報告は第51回 日本木材学会 大会にて展示発表されています。
 以下、発表の際に用いた図表を使って紹介いたします。


木酢液のケナフ (Hibiscus cannabinus L.) に対する発芽及び成長促進作用

−アグロフォレストリー荒川村プロジェクト試験報告その1−























 以上が、緒言及び試験方法の説明です。
 結果及び考察については、以下の通りです。(要旨集原文のまま)


 発芽率(播種後9日目)は、木酢液散布区のすべてが対照区よりも高かった。
 なかでも、アカマツ木酢液5倍区とコナラ木酢液5倍区とで高い発芽率となった。
 上長成長量(草丈)の各試験区平均値は、すべての木酢液散布区において、
 対照区を上回った。特に、アカマツ木酢液散布区では、希釈倍率にかかわらず
 大きい成長量が見られた。個別では、アカマツ木酢液50倍区、同500倍区、
 コナラ木酢液500倍区での成長量が大きいものとなり、発芽率とは逆に高希釈
 倍率での成績が良かった。
 生茎収量は、針葉樹ブレンド木酢液5倍区を除いて対照区の1.8倍から6.9倍
 となり、木酢液散布の効果が示された。また、収穫した生茎重量の経時変化を
 追って風乾重量を求め、さらに風乾茎の水分率を測定して、絶乾茎の単位面積
 当たり収量を計算したところ、アカマツ木酢液50倍区、同500倍区、コナラ木酢液
 500倍区の3試験区で単収が25t/haを超え、アカマツ木酢液500倍区では
 35t/haを上回る結果となった。


 基本データについては、以下の通りです。
 (要旨集に掲載した試験結果一覧の表より転記)

試験区種別
発芽率
対発芽

生存率

上長成長量平均
上長成長量最高

対照区

50.0
75.0
162
220

針葉樹ブレンド木酢液5倍

68.7
27.2
206
260

針葉樹ブレンド木酢液50倍

68.7
100.0
231
410

針葉樹ブレンド木酢液500倍

75.0
58.3
227
320

アカマツ木酢液5倍

87.5
71.4
237
360

アカマツ木酢液50倍

75.0
66.6
295
440

アカマツ木酢液500倍

75.0
100.0
300
460

コナラ木酢液5倍

93.7
80.0
185
280

コナラ木酢液50倍

75.0
100.0
211
280

コナラ木酢液500倍

75.0
75.0
263
410

合計(対照区を含む10区)

74.3
76.0
235
---
標準偏差
10.9
21.3
84
---
表示単位
%
%
cm
cm


試験区種別
生茎収量
生茎単収
絶乾収量

対照区

690
1.3
5.0

針葉樹ブレンド木酢液5倍

500
1.0
3.6

針葉樹ブレンド木酢液50倍

2,447
4.8
17.9

針葉樹ブレンド木酢液500倍

1,640
3.2
12.0

アカマツ木酢液5倍

1,720
3.4
12.6

アカマツ木酢液50倍

3,465
6.9
25.4

アカマツ木酢液500倍

4,820
9.6
35.3

コナラ木酢液5倍

1,310
2.6
9.6

コナラ木酢液50倍

1,800
3.6
13.2

コナラ木酢液500倍

3,640
7.2
26.6

合計(対照区を含む10区)

22,032
4.4
16.1
標準偏差
---
---
---
表示単位
g
kg/m2
t/ha



 このデータをグラフ化したものが、以下の図3.から図9.です。





















●謝 辞

針葉樹ブレンド木酢液は、大幸TEC株式会社より、アカマツ及びコナラ木酢液
は、有限会社 谷地林業よりご提供いただきました。厚く感謝申し上げます。

なお、本研究は、東京大学 大学院 農学生命科学研究科 農学国際専攻 教授
の谷田貝 光克先生との共同研究で進められました。
貴重なご指導と温かいご協力に厚く感謝申し上げます。


・要旨は、第51回 日本木材学会大会研究発表要旨集632頁に掲載されています。


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